ドイツ連邦内閣がバイオ燃料支援の修正法案を決議

当該法律の目的は、バイオ燃料及び食料に対する耕作地の競合関係を回避すると共に、バイオ燃料の積極的な導入によって、温室効果ガス排出を効果的に削減すことにある。また、来年から予定されていた総割当率の引き上げは、1年繰り越して2010年から適用されることになった。

閣議決定によると、現行の法律で規定されている2009年の総割当率は、6.25%から5.25%に下方修正されている。6.25% は2010年から適用し、2014年まで凍結させる予定であるが、2011年に割当率の見直しが行われる。

同法律により、バイオガスによって生産されたバイオメタンが初めてガソリンへの割当率及び総割当率に算入できるようになった。

さらに、混和しないニート(純粋)なバイオディーゼルの税金は、今まで予定されていた税額(21セント)に比べ3セント/リットル安くなって18セントとなる。

同法律が草案通り施行された場合には、エネルギー税法の第50条も改正され、2009年におけるバイオディーゼルの軽減税額は30.34セント/リットルとなる。従って、バイオディーゼルの2009年の税額18セントは換算税の算出例1に基づくと以下のように導き出せる。

5.25 % x 47.04 = 2.47
94.75% x (47.04−30.34) =15.82
2.47 + 15.82 = 18.29 セント/リットル

以上、草案の内容をもとに2009年以降のバイオディーゼルに対する税金を試算すると、以下の表(赤字)のようになる。

2009年以降のニートなバイオディーゼル(B100)に対する課税システム

総割当率 現行の

税金
割当分

の税金

②x③
軽減
税額
優遇税

③−⑤

割当率

との差
100−②

差分に対
する税金
⑥x⑦
換算税
④+⑧
農業者

への
控除額
% Cent/l Cent/l Cent/l Cent/l % Cent/l Cent/l Cent/l
8月6日 0%
47.04 0 38.04
9.00 100.00 9.00 9.00
9.00
2007  4.40% 47.04 2.07  39.94 7.10 95.60 6.79  8.86 9.00
2008  4.40% 47.04 2.07  33.64 13.40 95.60 12.81  14.88 15.00
2009 5.25% 47.04 2.47  30.34 16.70 94.75 15.82 18.29
18.00
2010  6.25% 47.04 2.94  24.04 23.00 93.75 21.56 24.50
25.00
2011  6.25% 47.04 2.94  17.74 29.30 93.75 27.47 30.41
30.00
2012 6.25%
47.04 2.94  5.14 41.90 93.75 39.28 42.22
42.00
2013  6.25% 47.04 2.94  2.14 44.90 93.75 42.09 45.03
45.00
2014  6.25% 47.04 2.94  2.14 44.90 93.75 42.09 45.03
45.00

注)青字は法案記載の数字、⑩欄は推定値

【参照】 連邦環境自然保護原子力安全省バイオ燃料支援修正法案