バイオガスで発電した電力の固定価格買取制度

Tabelle

150 kWel の出力閾値(しきい値)は、定格熱容量が150 kWel のコージェネ装置が1年間にフル稼働した際に発電される電力量として定義されている。この電力量は、1,314,000 kWh (150 kW x 24時間 x 365日 = 1,314,000 kWh)に相当する。すなわち、発電された最初の電力量1,314,000 kWhまでは、基本買取価格である11.55 Cent/kWel が適用される。電力量1,314,000 kWh を超えた分については、4,380,000 kWh (500kW x 24時間 x 365日= 4,380,000 kWh) の電力量までは9.09 Cent/kWel の基本買取価格が適用される。このようにして閾値20 MWel まで計算することができ、年間収益の概算を把握することが可能となる。

FITの計算例

2010年1月1日に稼働開始した容量300 kWel のバイオガス施設が、1年間フル稼働して2,250,000 kWhの電力を生産し、且つNawaroボーナスや家畜糞尿ボーナスの請求要件を満たしたと仮定する。そうすると、まず1,314,000 kWh (↑計算参照)に対して11.55 Cent/kWel が適用され、残りの936,000 kWhに9.09 Cent/kWel が適用される。Nawaroボーナス及び家畜糞尿ボーナスについても同様である。

以下にそれぞれの計算値を記す:

買取補償の種類


固定買取価格
(FIT)

【Cent/kWel

計算対象となる

電力量
【kWh】

年間の買取額

(収益)
【€】

基本買取価格
150kWel 未満 11.55 1,314,000 151,810.36
500kWel 未満 9.09 936,000 85,065.55
Navaro-
ボーナス
150kWel 未満 6.93 1,314,000 91,060.20
500kWel 未満 6.93 936,000 64,864.80
家畜糞尿ボーナス
150kWel 未満 3.96 1,314,000 52,034.40
500kWel 未満 0.99 936,000 9,266.40
総計 454,101.71

出典: C.A.R.M.E.N.e.V., 2009の資料

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